推し活をすると生活のモチベが上がるのは惜しみなく推しを推すため

推しへの熱が上がると生活のモチベが上がるのはなぜか?

 推しへの熱が上がって、背筋が伸びた経験はあるかい?
 先程、とある推しのファンアートを久しぶりに見かけた。飄々として見せて懐が深い人間が好きなのだが1、解釈・表現力、共にお見事。刺さった。
 床にゴロゴロ転がってスマホを眺めていたのを改め、立ち上がって起床後初となる洗顔をし、コンタクトを装用した。塞がりかけのピアスホールにピアスを通し、崩れた髪が写る鏡を見て髪型を検索する。昼前のことであった。

楽しい時間に後ろめたい思いをしないように、推しを惜しみなく推せるように

 推し活をすると生活のモチベーションが上がるのは何故なのだろう? そこはかとなくトリップしていた意識の焦点が現実世界に戻ってきて、何というわけでは無くやる気が湧く。本当に漠然とね。それから、生活を整えること・勉強の重要性が唐突に頭に浮かび、見た目を整えたいという願望の波がやってくる。
 ただ稼いで推しに貢ぎたいということであればよく分かる。入り口と出口が一致しているもんね。しかしそうではない。ささやかな自己実現欲求が突然やってくるのだ。どうしてなのだろう。
 イメージのひとつは、スタートラインに立てていない自分とその居心地の悪さ。夏休みの後半になって宿題に手をつけて居らず、友達と遠出する約束をするのを躊躇する感覚に似ている。レポートがギリギリなのに食事に誘われる感覚に似ている。
 なるほど。楽しい時間に後ろめたい思いをしないように、惜しみなく推せるようにやるべきことをやっておきたいのか。

推し活は無理の上ではなく生活の上に成り立っている

 推し、恐ろしいね。推しを推すのはライフワークだものね。無理の上ではなく、生活の上に成り立っているものだ。単純な問題解決の類ではなくて、もっと全般的な、人生の中で目を逸らしていることを突きつけられる。自分の至らない部分が推しの輝きに照らし出されてしまう。さながらサーチライトだ。
 でも、目を瞑ってしまえば推しは見えない。背を向けてしまえばそのうち方向を見失ってしまう。自分の至らない部分を無視してしまえば無敵のクズになってしまう。無敵のクズは無敵なときは良いのだけど、俯瞰すると絶望するからね。これまでの経験から私は自分のことが嫌になることはしないことにしている。

私の課題:生活習慣改善・学問・容姿の管理

 私の場合、惜しみなく推していくに当たり照らされる自分の至らない部分が生活習慣改善・学問・容姿の管理という訳だ。

生活習慣の改善に記録ノートをつける

 皆々様がご存知の通り、生活習慣は健康に生きていく上で切り離せない。特に私の場合、少々の生活の乱れによってあらゆるパフォーマンスが下がる体質なので尚更なのだ。しかし自覚していても、小さな不調を引き起こす乱れであれば”たかが”と目を瞑って見逃してしまう事も多い。
 そしてその”たかが”の判断は機嫌・天気・忙しさほか様々な原因で左右されてしまうものだから、結局機嫌・天気・忙しさで体調が乱れることになる。対策として客観的な指標を使って毎日を観察していたのだが、今はそれごと放棄してしまっているので習慣ごと立て直そう。
 具体的には下の画像を見て欲しい。2022年5月の私の記録である。

2022/05 ケヤキSOHOの生活記録

 わーお。なんだか真面目過ぎてぞっとするね。いや、この年齢で生活ガチ勢はむしろ尖っているのでは?? というか尖るときに必要な時間的・心理的余裕の確保のためつまり前準備的な認識なんだけども。まあいい。必要だからやってるのだし、楽しいからいいのさ。
 先程の画像に詳しく説明を加えるとこうだ。

2022/05 ケヤキSOHOの生活記録 解説用

 常に持ち歩いているA5の方眼ノートを利用して自分で設定したデイリーミッションの達成度を記録した。
 画面上部(緑)の横軸に当たる部分に日付情報を、画面左部(青)の縦軸に当たる部分にどのミッションなのかが分かるように番号を配置している。中程にある折れ線グラフ(赤)は純粋にその日に達成したミッションの数を示している。
 ミッションの具体的な内容は下の通りである。

2022/05 ケヤキSOHOの生活記録 ミッション内容

 二年ほど上の内容で続けていた。生活が変わるので2023年4月に項目と形式を改めたのだがハマらなかったようで定着していない。

①具体的・小さく設定したために項目数が70個超になってしまったこと
②ノートに線を引くのを辞めて、シートを印刷することにしたが枠が小さく見辛かったこと
③生活習慣に対する感度が低かったこと

あたりが原因か。
 ミッション項目を立て直しノート形式に戻してもう一度トライしよう。

学問は目的の整理・時間の確保・振り返り・続けること

 生活を整え余裕が出来て、さあ何をしようかと考えたときに勉強が思い浮かぶ人は多いと思う。恐らく”した方がよい”と認識していながらも後回しにしているからだろう。
 では、なぜ後回しにしているか?
 今すぐ始めるほどの価値・続けるほどの価値・身につけるのに苦労するほどの価値を見出だせていないからじゃないかな。ならば、目的と魅力を整理することで具体的に次にすることが分かりモチベーションも保てるはずだ。「あ、別にやんなくて良いかな……」と気づくこともあるだろうが、それはそれで時間の使い方として正しいはず。
 勉強は二種類あると考えている。一つは何かしらの結果や能力の獲得を求めて行う勉強、もう一つは学ぶこと自体に魅力を感じて行う勉強だ。両方を満たすものもある。
 私の場合、学校に通うことは前者に当たる。高校は卒業資格・大学への進学資格を得るためのものだと考えていた。そして、今現在の大学在学期間は卒業資格を得るほか就職への準備段階だと捉えている。「社会に出て仕事をする」=「価値を提供する23」ために役に立つ能力を集める期間だね。だから学校の勉強に限らず必要なことが何かを探して身に着けて行くことを大事にしたい。必要なことを知るために話を聞いたり、場に飛び込む覚悟や行動力も持っていたいね。
 後者の好奇心に突き動かされて行う勉強も捨てたものではない。前者の勉強だけでは必要なものを読み間違えたときにできることが何も無いからだ。何かに行き詰まったときの突破口になるからだ。人や仕事など意図していなかった何かに繋がることもあるだろう。世界が変わっても変わらず自分を満たしてくれるだろうし、何より楽しい。「強いて勉める」ものではないので学習の方が実態に近いだろう。ただ漫然と情報を取り入れるのでは無く、選んで情報を取り入れる。図書館で本を手に取って読むように。ビデオ屋さんで映画を選ぶようにね4
 まずは生活習慣を整えて余裕を作ること。幸い勉強したいことは既にあるので、自習の時間を1日の中で決めておきたい。何より続けること。前者は特に期限を決めて振り返ること5

容姿の管理については機会を改めて

 三つのうち一番の問題は容姿の管理なのだ。漠然とした問題感は感じているものの目的や課題の所在を明確に持っていない。
 かっこよくなりたい? 美しくなりたい? モテたい? かわいくなりたい? 上品になりたい? 親しみやすく見せたい? ……そもそも人に不快感を与えない程度じゃダメなのかな。もっとそもそも人の外見にとやかく言うのってどうなんだろうか。しかし自分が受け手でも他人のこと気になるときは気になるしな……。
 「どうでもよい。不必要だ」という結論に達しない以上はこの問題に向き合う必要があるのだろう。推しを惜しみなく推すためだからね、また機会を改めて考えてみよう。

まとめ

 推しへの思いが再熱すると背筋が伸びて生活のモチベが上がる。推しに貢ぐことに直結する“仕事”以外へもモチベが上がるのはなぜか?
 推しを惜しみなく推していく上で後ろめたい思いはしたくないからではないか。したがって薄目で無視していた問題と直視することになる。推し活を辞めるという選択肢も自堕落な自分をヨシとしてしまう手もあるけど、推し活を辞めるのもふと俯瞰したときに自分に絶望するのもどちらも嫌だからね。
 私の場合、生活習慣の改善・学問・容姿の管理が薄目で見逃してきた問題のようだ。生活習慣は以前つけていた記録ノートを再開させることで改善と定着を図る。学問は自習時間を1日の中で確保すること、記録を定期的に振り返り・続けることで対処する。最後の容姿は今までの経験が少ないため目的設定や課題解決は今後の課題としたい。

 「自分が線引きをしてしまっている素敵なこと」=天を「自分が生活する世界」=地に引きずり落とすこと・それを目指して楽しむことがこのブログ「天を地に落とす」のコンセプトだ。
 今回は面白いね。気を抜くと地から離れてしまうものをしっかり集めて整備しておこうという話だ。前回6は天を狙うのに正確に地のことを把握しておきたいよねという話、今回は地を荒廃させないで整えておこうぜという話だ。似ているが少し違う。
 今後の課題とした「容姿の管理」は間違いなく「天を落とす」類の物なので、また面白くなるはずだ。

 以上、ケヤキSOHOでした。

  1. 今回の件は「吸血鬼すぐ死ぬ」のヒヨシ隊長だった。ハリーポッターの赤毛の双子、MCUのトニー・スタークなどなども好きですぜ ↩︎
  2. 本の中では存在レベルでの他者貢献にも言及されている。正しく理解できているか自信がないので是非自分でも読んでみてもらいたい(岸見一郎・古賀史健、嫌われる勇気、ダイヤモンド社、2013、p.236) ↩︎
  3. 間接参照(DJあおい、『仕事』というものは お金を稼ぐためのものでもなく 成長するためのものでもありませんよ、DJあおいのお手をはいしゃく、2019/1/26、https://djaoi.blog.jp/archives/78864618.html、2023/09/17参照』 ↩︎
  4. 巻末の参考文献リストや引用情報を見るのが最近楽しくなってきた。そんな堅苦しいもので無くても好きなインフルエンサーや友達が大事にしている本はその人の人格形成の参考文献のようなものだろう? ↩︎
  5. 手帳をつけ始めたときから参考にしている本。全体的に面白いが、特に「棚卸し」の概念は生活を整理整頓のに役立っている。(伊藤真、カリスマ塾長が教える一冊の手帳で試験に合格する勉強法、日本能率協会マネジメントセンター、2010、全246頁) ↩︎
  6. ケヤキSOHO、【起立性調節障害(OD)】頑張らなくて良い 問題に対処しろ、天を地に落とす、2023/09/09、https://tenchiraku.com/od-dont-workhard ↩︎

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